Founders Choice
Melbourne Ver.

幸せな働き方と
都市選びの関係を探る旅
Choosing Your City is About Choosing Your Life.

Introduction

生きる場所・働く場所を
考え直す時代

もっと、クリエイティビティを創発させる生き方や働き方はないだろうか?
この動画はそんな事を考えている人やチームにこそ見て欲しい。

「Founders Choice(ファウンダーズ チョイス)」は、「幸せな働き方」と「働く場所」の関係を探るための旅を記録した、ドキュメンタリー動画シリーズです。世界中から独自の魅力を持つ地域に焦点を当て、その土地らしいサービスやビジネスを展開する創業者(ファウンダー)との対話を重ねていきます。その過程で世界の企業文化、働き方、生き方を探り、魅力的な都市のあり方を模索していきます。

Founders Choice第一弾の舞台は、オーストラリアの文化都市メルボルン。
カフェ専門のインキュベーター、建築デザインオフィス、若手ワイン醸造家、IT起業家、気鋭のシェフと、異分野のファウンダー達がメルボルンを異なる視点から語ります。

テクノロジーの恩恵を受け、地理的な制約から解放されて働ける時代だからこそ、生きる場所・働く場所を自分らしく作り上げ、新たな豊かさを創出する事に私達は大きな可能性を感じています。

その一方で、実際に働く拠点をどのように選定し、環境を作っていくべきか?
観光のシティガイドは存在しても、働くためのシティガイドは存在しません。
場の価値が可視化されておらず、自分にとって心地良い場所を適切に判断していくための視野、情報、感覚が地域間で十分に分かち合えていない現状があります。

そんな中、私達は少しでも地域に眠る価値を可視化し、その価値に共鳴する人達と地域を繋げる一助となれれば嬉しく思います。是非一度、ご覧下さい。

Five Founders

  • Coffee
  • Tech
  • Wine
  • Architecture
  • Food

コーヒー・インキュベーター

Tim Williams
(ティム・ウィリアムズ)
Bureaux Collective(ビューロー・コレクティブ) CEO

ここ10年余りで世界のコーヒー先端都市にまで駆け上ったメルボルン。
そんな豊かなコーヒー・カルチャーを持つメルボルンらしいサービスを展開するのが「コーヒー・インキュベーター」のBureaux Collective(ビューロー・コレクティブ)です。

ビューロー・コレクティブは、コーヒーショップを開業したい会員オーナーに対して、ビューロー・コレクティブが保有する焙煎機器や各種設備をシェアするサービスを展開しています。

コーヒーの味を左右する高機能な自家焙煎機は、コーヒーショップを開業したいオーナーにとって重い初期投資になり、欲しくても簡単には手が出せない現状があります。コーヒー鮮度のためには日々焙煎を行いたいものの、ビジネス規模が一定以上大きくならないと焙煎機器を導入する経済的メリットが薄く、まさに鶏とタマゴ問題に直面しているのです。そうした開業における初期ハードルを取り払うのがビューロー・コレクティブ。彼らの存在によって、オーナーが新たなアイディアを形にしやすくなり、結果的にコーヒー文化に多様性がもたらされ、シーン全体の活性化に繋がっています。
近年、資本的な支援が手厚いスタートアップと言えば、IPOやエグジットを目指すテクノロジー企業が大半ですが、こうしたローカル・ビジネスを支援する仕組みは素晴らしいと思いませんか?

CEOのティム・ウィリアムズが抱える今のコーヒーシーンへの問題意識、ロンドンとメルボルンのコミュニティの違い、これからメルボルンのコーヒーシーンはどうなるのかなど、想いをシェアしてくれていますので是非ご覧下さい。

柔軟な働き方を追求し続けるスタートアップ経営者

Ta’eed Collins
(タイード・コリンズ)
Envato (エンバト)CEO

「個人の時代」という言葉が広く浸透している現代ですが、その遥か前から「個人がオンラインで生計を立てられるようにする」をコンセプトに様々なウェブサービスを展開してきたEnvato。
その創業者でありCEOのタイード・コリンズは、まさに私達が目指している「クオリティ・オブ・ライフ」を重視した企業のあり方を創っている人物です。今回のドキュメンタリーに是非参加して欲しいと思っていたので、実現できた事を私達制作陣は嬉しく思っています。

Envatoは、これまでベンチャー・キャピタルからの資本調達をする事なく、インディペンデントなあり方を意識的に貫いており、それだからこそ自分達らしい経営ができてきたと話しています。中でも、”旅をしながら働ける会社”を目指してきた事もあり、働き方を自由にしていくための仕組み作りに力をいれています。結果的に「働きやすい企業」として数々の受賞歴にも輝いてきました。

そんなEnvatoを率いる気さくなコリンズ氏がどんな目線でメルボルンを評価しているのか。
旅先で様々な場所を見てきた人らしさを感じる立体的なメルボルン論を語ってくれました。

インディペンデント・ワインメーカー

Marco Tovazzi
(マルコ・タバッチ)
Mt.Wines ワイン醸造家

世界でもワイン産地として有名なオーストラリア。
メルボルン市内ではワインペアリングを愉しめるレストランが多いのはもちろんの事、少し郊外に足を運べば、広々とした地に巨大アートワークが展示されているワイナリーやホテルが隣接するワイナリーなど、ワイン産地としての懐の深さを感じられる環境があります。

そうした環境から生まれる、独立系ワインブランドを手掛けるのがMt.Winesのマルコ・タバッチ。
有名産地ゆえに競争が激しいものの、初めて発表したワインは評論家からの高評価を得る事に成功し、これからの活躍に期待が集まる若手ワインメーカーです。これは、スモール・ビジネスを支援するメンタリティに富む“メルボルンらしさ”を感じる結果でもあります。

ドキュメンタリー内でも、元々は”メルボルン出身者でない自分”を認めてくれているメルボルンの寛容さに感謝している、という話をしてくれました。日本にいると感じにくいですが、人種差別が未だに社会問題として色濃く残る現代において、こうした寛容性は才能を特定の地域に呼び込む上で軽視できない側面です。個人的には、マルコ・タバッチの話を通じて、「挑戦者を育てる土壌とは何か」について考えを巡らせていきたいと感じました。

メルボルン・ホスピタリティを進化させる建築インテリアファーム

Mark Simpson
(マーク・シンプソン)

Damien Mulvahill
(デイミアン・マルバヒル)
DesignOffice(デザイン・オフィス) クリエイティブ・ディレクター

カフェカルチャーが豊かなメルボルン。
肩肘張らないリラックスした空間でありながら、コーヒーやフードのクオリティは高く、なんとも居心地の良い空気感を作り出す。そうした独自の世界観を持つメルボルンのホスピタリティシーンを進化させているのが建築とインテリアデザインを手掛けるDesignOffice。

メルボルン流のホスピタリティ空間を求め、ロンドンやアメリカ各地からも依頼が舞い込むこのDesignOfficeの代表作はHigher Ground。
演劇舞台をイメージしたそのカフェは、店内に複数の階層が存在するダイナミックな作り。
全体としては大きく、解放的な空間でありながらも、来客者にとってはそれぞれの階層でパーソナルなカフェ空間が提供されるとてもユニークな場所です。

今回、DesignOfficeの共同クリエイティブ・ディレクターの二人は、外から見えにくいメルボルンで働く事の魅力について語ってくれました。特に印象的なのは、メルボルンは都市であるにも関わらず、そのスケール感を感じる事なく、ネイバーフッドのような手触り感のある街だ、という話。偶然、人に遭遇し、そこから新しい何かに発展する。そんな、街というより一つのコミュニティのような距離感が備わっていると話してくれました。自分達が妥協する事なく仕事をするために、あえて10人というチーム規模に保っている彼らのメルボルン論にも注目してみて下さい。

モダン・オーストラリア料理を牽引する実力派シェフ

Clinton McIver
(クリントン・マクアイバー)
Amaru オーナー・シェフ

メルボルンの最高峰レストランの一つとして名高いVue de Monde(ビュー・デ・モンド)のシニア・スーシェフを務めていたクリントン・マクアイバー。現在は、自身が手掛けたレストランAmaruのオーナー・シェフとして活躍。2019年にはオーストラリアを代表する新聞であるHerald Sun紙が毎年発表する、ビクトリア州TOP100レストランのトップ10入りするなど、その実力は揺るぎない評価を得ています。

マクアイバー氏は、オーストラリアだけでなくオランダ、スペイン、アメリカ、ブラジルといった国々でも経験を積んでいますが、それらを踏まえてオーストラリアの食文化やシーンをどう見ているのか。そこにあるプロフェッショナルならではの視点に興味があり、意見を伺ってきました。

ちなみに、「世界のベストレストラン50」が手掛けている世界最高峰のレストランを探せる「50 Best Discovery」にも掲載されていますので、ご興味ある方はそちらも見てみて下さいね。

Full Video

PLAY

About Melbourne

「働く」と「遊ぶ」が
溶け合う街、メルボルン

メルボルンは、多忙なクリエイティブワーカーのOnとOffのスイッチを巧みに切り替える街。街に溢れる個性的なカフェがオフィスから“立ち話”を連れ出し、休日には緑豊かなワイナリーが都市住民を自然へと還す。多様な都市機能が絶妙に連なることで、この地で働く人は仕事と遊びが両立する、モードチェンジしやすい都市生活を手に入れています。

メルボルンは、英誌エコノミストによる「世界で最も住みやすい都市」ランキングで2011年から7年連続1位に輝いている事でも有名ですが、働く・暮らす、という観点で都市を評価する上で「モードチェンジ」できることは重要なポイントです。この観点でメルボルンを少しだけご紹介したいと思います。

# 豊かなカフェ&コーヒー・カルチャー

美食の都であり、世界一カフェの多い街とも言われるメルボルンは、カフェ、そしてコーヒーカルチャーを牽引する存在です。

世界的な都市デザインに多大なる影響を与え、「人間中心の街づくり」を一貫して提唱しているヤン・ゲールもメルボルンの街づくりに30年以上関わっており、カフェの街としてのメルボルンを育てた人物でもあります。

2008年頃からはサードウェーブのコーヒーブームが起き、2012年からは南半球最大のコーヒー展示会も開催されるようになるなど、ここ10年でコーヒー経済圏とカルチャーが一気に拡大。スタバの直営店事業を撤退させるほど、ローカル志向の強いメルボルン住民に支えられる個性的なカフェやコーヒーショップは、早朝からミーティングの場として活用されているケースもあれば、憩いの場としても機能しています。クラフトマンシップが滲み出る淹れたての美味しいコーヒーとオープンでコミュニケーション好きなオーストラリアン気質が混ざり合い、日常生活を潤してくれるインフラそのものとなっています。

こうした状況を下支えしているのが、今回の動画にも登場している、カフェ専門インキュベーターのBureaux Collective(ビューロー・コレクティブ)やメルボルンの代表的なカフェ「Higher Ground」を手掛けた空間デザインチームのDesignOfficeです。Bureaux Collectiveは、「Patricia Coffee」「Assembly」をはじめとしたメルボルンを代表する本格派コーヒースポットの創業・成長を支援し、カフェ文化の更なる深化を促すエコシステム構築に貢献しています。DesignOfficeはホスピタリティ産業において、アメリカやヨーロッパとはまた違った特色を持ったオーストラリアン・スタイルを具現化する空間設計のプロとしてプロパティオーナーやディベロッパーの頼れるパートナーです。

# 人と自然を繋げる都市

ガーデンシティと呼ばれる程、人口に対して緑地が多く、美しい公園にあふれているメルボルン。その利活用も盛んです。例えば、「MPavillion」は毎年、気鋭の建築家による作品をポップアップ形式で公園に展示するカルチャーラボのような存在であり、展示期間中はインスタレーション、トークやライブイベント、パフォーマンスなど様々なカルチャーイベントが企画されます。

こうした自然空間が都心に広がる中、都心から車で1.5時間ほど走ればランドスケープの美しさに息をのむようなワイナリー地域へアクセスできます。「Point Leo Estate」はワイナリーにショップやレストランが併設されているだけでなく、広大な敷地に屋外アート作品が展示されており、青空の下を散歩しながら鑑賞できる空間になっています。「Jackalope」や「Kooyong and Port Philip Estate」といった「泊まれるワイナリー」も存在し、滞在型のワイナリー・ツーリズムを提案しています。日本の観光業において、地域に観光客が増えても収益に結びつかない課題が指摘されていますが、滞在したくなるほどの価値創出を如何にして設計していくかは極めて重大テーマです。日本の滞在型ワイナリーとしては、新潟のカーブドッチ・ワイナリーなどが存在しますが、こうした五感を満たすブランドを増やしていく事は国内ワイン産業としても、観光業としても意義のあるプロジェクトです。

Our Philosophy

  • Vision
  • The Independent Business

「生き方」を自由にする、場づくりを。

合理性や利便性という尺度では測れない、オルタナティブな価値観の必要性が高まるなか、いままで以上に「生きる意味」や「自分らしい生き方」に豊かさを求める時代ではないでしょうか。

一人ひとりが、自分らしい生き方ができる社会を実現する。
自分が主体となって、自らの意思で、能動的に歩める事。
そのために私達は、より自由な生き方ができる「場」をつくります。

「場」は自分らしく生きる上での礎です。
サーフィンが好きなら、海に近い場所で暮らすのも良いし、お互いの顔が見える小さなコミュニティで、温かみを感じながら暮らすのも良い。

本来、「生き方」と「場」は常に密接な関係にありながらも、これまでの場づくりといえば、自治体、投資家、ディベロッパーなどの一部の人達のみが影響力を持ち、多くの人々にとっては「自分らしさ」を反映させる事はできない領域でした。
私達は、そこに風穴を空けようとしています。

例えば、スポーツブランドがパブリックスペースを手掛ける、映像会社がホテルを作る、栄養士が保育園を作る。一見、本業と「場づくり」は関係ないように見えて、ブランドも場も、人の生き方に貢献しています。

人とブランドと「場」の関わり方を変える。
そうして新しい「場」が生まれれば、新しい「生き方」が生まれるはずです。
私達はすべての人、ブランドと共に、生き方を自由にする場づくりに取り組んでいきます。

「非合理性」を追い求めて

「生き方」を自由にする、場づくりを、というビジョンを掲げる私たちが「誰」の生き方を自由にしたいのか?と聞かれれば、「インディペンデント・ビジネス」と答えます。

実は、この動画に登場するファウンダー達の重要な共通点は、「インディペンデント・ビジネスである」という点にあります。

インディペンデント・ビジネス(以後IB)とは、ビジョンや大切にしたい価値観の純度を保つために、外部資本を入れず(又は必要最小限)、組織の「独立性・自主性」を重視した事業運営を行っているチームを指します。インディペンデントな組織であるが故に、ファウンダーやチームによる経済合理性とは別次元の「非合理的な意思決定」ができてしまうことが最大の魅力です。経済合理性に最適化されたものよりも、一見、非合理的に見えても、自分達の価値観にフィットした生き方や働き方=カルチャー醸成を優先する生き方をしています。

こうしたIBが何故、重要なのか。

それは、社会が「生きる事の意味」を求めている時代において、独立性が高い立場を活かして自分たちの価値観に誠実に沿って行動できるIBは、その「意味」をより追求できる存在だからです。「生きる意味」は、パーソナルで非合理的なもの。だからこそ、合理性を超越した行動を取れるIBがより自由を獲得していける環境を作る事で、もっと生きる事の意味を追求でき、その意味を感じながら生きる人が増える事が社会の幸せに繋がるのではないかと感じています。

自分達が事業運営していくための経済的発展は目指しつつも、それ以上に幸せな働き方、生き方について自問自答しながら自分達なりの答えを出していくプロセスを重視する、そんなスタンスを持つ企業がIBです。

あえて単純化すると、IBの対極にあるのが上場企業やVCなどから資金調達しているスタートアップです。多様な株主による外部資本に支えられ、それ故に経済合理性に裏打ちされた意思決定が最優先される組織であるという点で、IBとは大きく異なります。

例えば、上場やエグジットを目指しているBtoB向けSaaSサービスを提供するスタートアップが、「社員が幸せになるはず」という理由から、社員と地元住民が使える託児所付きのカフェを開こう、という“投資”は恐らくVCからは承認されないでしょう。そこに上場やエグジットへと近づく経済的合理性がないからです。しかし、これが経済合理性とは別軸で動けるIBであれば話は別です。スタートアップからすれば一見、非合理的な判断も、IBにとっては幸せに近づくための合理的な判断になり得ます。こうした判断を私達は「幸福合理」と呼んでいます。ここでは深くお話ししませんが、どこか別の機会にこの考えについてシェアしていければと思います。

さて、もちろんIBとスタートアップのどちらが良いという話ではありません。
ただ私達はこうしたIBがもっと幸福合理に基づき、自分達の価値観や幸せに立脚した経営判断、意思決定をしてもらう事が世の中を豊かにすると思っています。

そして独立性の高い立場だからこそできる、柔軟で多様性に満ちた意思決定の矛先を「場づくり」に向けて欲しい。

自分らしく生きる上での礎である「場」や「街づくり」にIBの感性がもっと流れ込む事で、従来にない場が生まれ、新たな磁力が生まれ、そして人や企業との関係性が生まれます。これが一つのコミュニティとして醸成された時、そこに関わる事から生まれる充足感は、これまでの経済活動一辺倒だったものとは次元の違うものが得られると考えています。

Who We Are

エリアデザイン・カンパニー
株式会社ATTIQUE


ATTIQUE(アティーク)は、「エリアが選ばれる理由」を作るエリアデザイン・カンパニーです。
場の価値を可視化し、高めるためのブランド戦略からその実行までを手掛けています。
イベントという場の単位から、街全体まで。デジタルを駆使した場の価値の創出や日本と海外を繋ぐ場のグローバル化、企業と場の関係作りなど様々な形で支援しています。

今後、メルボルンと日本を繋ぐプロジェクトを色々と展開していきますので、ご興味ある方は是非、お気軽にお声がけください。